医院コラム
「認知症」は口が臭い人ほどなりやすい?
口臭と認知症の関係性について、医療情報サイトMedical DOC(メディカルドック)に記事が掲載されました。以前から歯周病と認知症の関連性は言及されていましたが、もっと多くの方に「歯周病は治療できるもの、予防できるもの」であることを知っていただき、できるだけ早期に歯周病治療をして認知症の不安材料を少しでも取り除いていただきたいなあと思いましたので、ご紹介いたします。
「認知症」は口が臭い人ほどなりやすい 口臭と認知症リスクの関連性が調査で明らかに
東京医科歯科大学大学院らの研究グループは、秋田県横手市における11年間の追跡調査をもとに、口臭と認知症の発症リスクの関連を調査しました。統計分析の結果、口臭のない参加者と比較して、重度の口臭を持つ参加者の認知症発症リスクは3.8倍高く、逆確率加重Coxモデルを用いた感度分析では、このリスクが4.4倍に上昇しました。
当院では、大学病院などで導入されている「オーラルクロマ」を使用して、口臭検査を行っておりますので、口臭の有無について客観的な判断が可能です。みなさまの健康寿命を少しでも長くするお手伝いができれば、と考えております。
口臭と関連している可能性のある病気
口臭は認知症以外にも様々な病気と関連している可能性が示唆されています。
- 歯周病
- 虫歯
- 口内炎
- カンジダ感染症
- 上気道炎
- 副鼻腔炎
- 慢性腎臓病
- 糖尿病
- 尿毒症
- アセトン血性嘔吐症
- 肝臓病
- 胃がん
- 逆流性食道炎
口臭チェックのポイント
自分でも口臭を簡単にチェックする方法をご紹介します。ぜひ試してみてくださいね。
- 舌の表面を確認する
口臭の原因となりやすい「舌苔」を確認ですることで自分の口臭をチェックする方法があります。 - 唾液の臭いを嗅ぐ
口臭がある場合、唾液にもニオイがあることが多いです。
まず、手をしっかり洗い清潔にしてから、指をつかって歯間、歯茎、舌の表面を軽くなぞります。次に、その指についた唾液のニオイを嗅ぎましょう。唾液に不快なニオイが感じられた場合、口臭がある可能性が高いでしょう。 - ビニール袋やコップに息を吹き込む
無臭で清潔なビニール袋もしくはコップを用意します。その中に息を吹き込み、一度密閉してから嗅いでみてください。不快なニオイが感じられた場合は、口臭があると考えられます。 - デンタルフロスを使用する
デンタルフロスを通常通り歯間に挿入して、食べかすやプラークを取り除きます。そのあと、フロスに付着したニオイを嗅いでみましょう。もし、不快なニオイがする場合、口臭の兆候かもしれません。 - 口臭チェッカーで確認する
口臭確認の便利なツールとして、口臭チェッカーの使用もおすすめです。このアイテムは、口腔内の「揮発性硫化物」を測定し、臭いのレベルで数値で示します。ただし、喫煙直後は正確な数値が得られにくいなど必ずしも正しい結果がでるとは限りません。測定結果はあくまで目安として参考にするのがよいでしょう。
自宅でできる口臭予防ケア
ご自身でもご自宅でできる口臭ケアをご紹介しますので、お試しください。
- 正しいブラッシングで歯垢を除去する
- 舌をきれいにする
- マウスウォッシュを使用する
- 歯磨き後にフロスを使う
- シュガーレスガムをかむ
口臭が気になる方、正しいブラッシングができているか不安な方、ご自身でとり切れない汚れを落としたい方、お気軽にご相談ください。
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